夏バテを漢方で改善するには?

夏バテになっていませんか?

西洋薬ではビタミンなどに限られますが漢方にはいろいろな薬があります。

例えば、清暑益気湯:倦怠感、食欲不振、下痢などに、補中益気湯:疲れやすい、四肢がだるい、微熱などに、柴胡桂枝湯:軽い吐き気や微熱などに、半夏瀉心湯:嘔吐・下痢に、五苓散:突然の嘔吐・下痢に効きます。

食生活を中心とした普段の生活スタイルを見直すとともに、疲れが取れないときには漢方を試してみるのも良い方法です。

夏バテは、中医学の「中暑」に当たります。分類は多岐に渡りますので割愛しますが、外邪である暑邪が中心で、それに内外からの湿邪が加わったことが原因です。さらに感情(七情)などが加わり、体力(正気)の強弱で疲れの状況が決まります。

 

暑邪は外から侵入するだけですが、湿邪は内部からも発生します。例えば、アイスクリームや氷、ビールなどの冷たい水ものを摂りすぎると脾胃の機能が落ち、腹痛や悪心・下痢などを生じることがそれに当たります。

さらにやっかいなことに「湿」が長引くと熱や火に変わります。これは体温計などで測れる熱ではなく、いわば「湿」が極まった状態で、今まで下向きだった流れが上に向くようになり、目眩、頭痛、不眠などの症状が出やすくなります。

また、陰液を消耗するため喉が渇き水を欲しがるようになり、冷たい水を沢山飲めばまた「湿」が貯まるという悪循環になります。

さらに心神がかき乱されて(火邪擾神)となりイライラがひどくなります。

 

夏バテの3つの病因とは?

分類は多岐にわたると述べましたが、病因は以下の3つです。

1. 気陰両虚

2. 暑湿侵入

3. 暑熱邪盛

 

気陰両虚とは

気陰両虚とは、暑邪によって気が消耗され、疲労倦怠感、多汗、食欲不振、下痢・軟便などが出ます。さらに、汗などで陰液(陰血)を消耗するので、動悸が出ることがあります。

以上のことから、気を補って脾胃を良くし、熱を取って湿を取るお薬として清暑益気湯を使用します。ただ、湿を取る作用はやや弱いかも知れません。

食品なら、山芋、豆腐、湯葉、桃、リンゴ、鰻、穴子、ハモなどです。

 

暑湿侵入とは

暑邪と湿邪が合わさっているのでなかなかやっかいです。高熱よりもむしろ長引く微熱が特徴的で、脾胃の機能が低下するために上と同様に悪心、下痢・軟便、食欲不振、倦怠感などが出ます。湿により頭が重く感じることもあるかも知れません。

食品なら緑豆、梅干し、紫蘇の葉、イチジク、柑橘類、ウーロン茶などです。

補中益気湯も良いですが、感冒薬でもある香蘇散も有効です。また、いわゆる「水あたり」による突然の下痢、嘔吐には五苓散に加えて平胃散を服用し、胃芩散(いれいさん)として飲んでも良いでしょう。半夏瀉心湯も胃腸を調整する機能に優れた方剤で、夏の食中毒のような症状に適しています。もともと脾胃が弱い人にも良いでしょう。

 

暑熱邪盛とは

暑邪が侵入し、熱と化したような状態で、比較的高い熱が出て、顔が紅潮したり、皮膚が暑くなったりします。喉も渇き、イライラや不眠が続きます。主に肺と胃に暑邪が入っているので、そこを中心に治療します。

白虎加人参湯はよく使われる基本の方剤で、一端熱が治まったように見えても灰の中の火がくすぶっているようなことが多いので、長目に飲んでいただくことが重要です。さらに高熱があれば黄連解毒湯を使用します。

食品としては西瓜、檸檬、苺、とうがん、苦瓜、トマト、蓮根、蓮の葉、緑茶などです。

柴胡桂枝湯は、引きはじめから4-5日経過してなお微熱があり、軽い吐き気があり、胃のあたりが張るような感じの時の方剤で、特に夏バテに限らずご高齢の方の風邪に比較的多く使用されています。

夏バテにならないための基本は食事と睡眠です。冷たい物を摂りすぎず、睡眠も6-7時間取るようにしましょう。

 

夏バテの3つの病因と症状まとめ

病因 症     状 方剤
気陰両虚 倦怠感、体重減少、多汗、動悸、息切れ、食欲不振など
舌色淡
清暑益気湯
暑湿侵入 微熱、頭重、倦怠感、悪心・嘔吐、下痢・軟便など
舌苔白膩または黄膩
香蘇散
胃苓散
半夏瀉心湯
暑熱邪盛 発熱、顔面紅潮、口渇、イライラ、不眠など
舌色紅
白虎加人参湯
黄連解毒湯

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