クリニックの理念
いままで20年以上に渡り外科、なかでも心臓外科に取り組んできました。心臓大血管に関するだけで400例に及ぶ手術を執刀し、その3倍以上の手術に助手として参加してきました。移植医療にも携わり、’93年にUCLAへの初めての日本人患者さんの渡航に付き添って以来、留学中も含め多くの患者さんのお世話をさせていただいたり、診療に当たらせていただいたりしました。
その後内科への転向に至ったのは行き詰まりといった理由からではなく、むしろひとつの臓器に拘ることなく、心身全体を診る必要性を感じたためです。手術で回復された患者さんは元の社会生活に戻っていかれます。なかでも心臓移植での回復は劇的で患者さん達は新しい生命を得たかの様ですが、決して別人に成った訳ではありません。他人の心臓が入っても心は本人のままです。
「病は気から」と昔から言いますが、気を治すことができれば病も癒える様に考えています。ただし精神科的な心療内科を目指しているのではありません。中医学(日本漢方である「和漢」ではなく本来の中国漢方)を学び始めたり、18世紀にドイツの医師ハーネマンが始めたホメオパシーと言う新しい概念の医療を学んだりしながら、「枝葉」を診るのではなく、「樹」全体を診る医療を目指したいと考えています。
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